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ロマンシング サ・ガ2(ロマサガ2) 小説版 第2章: 「七英雄の影」

プロローグ:敗北の地からの報せ

サラマンドにて、レオン皇帝率いる帝国軍が七英雄の一人、クジンシーの軍勢と戦ったその翌日。アバロンの宮殿に戻った使者は、悲報を携えていた。

「陛下は…陛下は壮絶な戦いの末、クジンシーの魔の手から我々を守るため、最後まで戦い抜きました!」

ジェラールはその報告に目を見開き、手にした剣を震わせた。彼の父、そして帝国の象徴であったレオン皇帝がこの世を去ったという事実は、若き継承者であるジェラールに重くのしかかった。

「私が…父上の代わりに帝国を導かなければならないのか?」

震える拳を握りしめた彼の心には、不安と覚悟が入り交じっていた。


第一節:ジェラールの宣誓

宮殿内の大広間。歴代の皇帝たちの肖像が並ぶその場所で、ジェラールは帝国の新たな皇帝としての宣誓を行った。

「父上の遺志を継ぎ、私は皇帝として帝国を守り抜くことを誓います。」

彼の宣言に応えるように、臣下たちはその若き皇帝を支える決意を固めた。だが、ジェラールの未熟さを憂う者も多かった。

「まだ若すぎる…この困難な時代に、あの少年で帝国は大丈夫なのか?」

そんなささやきが聞こえる中、ジェラールの側には、彼を支える存在がいた。インペリアルガードのベテラン兵士ヴィクトールと、参謀役を務めるテレーズである。

「陛下、ご不安はお察しします。しかし、これこそ皇帝としての試練です。」テレーズが穏やかな声で進言する。「私たちが支えます。どうか、民と帝国を信じてください。」

ジェラールは深く頷き、剣を握り直した。「ありがとう。私には、父上を超える皇帝になる使命がある。」


第二節:七英雄の謎

宮廷会議では、七英雄の正体とその目的について議論が交わされていた。

「七英雄…かつて世界を救った伝説の戦士たちが、なぜ今になって帝国を脅かす存在になったのか?」

歴史家が語る伝説では、七英雄は遠い過去に魔物たちを討伐し、世界を救った英雄たちであった。しかし、その後の記録は断片的で、彼らの行方やその後の運命については詳しく知られていない。

「ただの伝説ではない。彼らは明確な目的を持ち、帝国を滅ぼしに来ている。」ヴィクトールは険しい表情で続けた。「クジンシーを含む七人全員が同等の力を持つならば、今後さらなる戦乱が予想される。」

「私たちには彼らを止める義務がある。」ジェラールはその言葉に力を込めた。「父上のように、帝国のために戦う準備はできている。」


第三節:クジンシーの影

ジェラールは、クジンシーが支配するサラマンドの現状を調査するため、自ら少数精鋭の部隊を率いて出陣することを決意した。彼にとってそれは、父の死の原因となった敵に対する復讐であり、自らの力を証明するための戦いでもあった。

道中、焼け落ちた村や避難する人々の姿が目に飛び込む。

「七英雄が来ると聞いて、村が全滅しました…もう誰も抵抗できない。」

老人の言葉に、ジェラールは拳を強く握りしめた。「私が必ず帝国を守ります。どうか、諦めないでください。」


第四節:サラマンドでの遭遇

サラマンドの町に到着したジェラール一行は、町全体がクジンシーの魔力に包まれているのを感じた。町の中心には奇妙な瘴気が漂い、そこにはかつての住民たちの影もない。

「陛下、これはただの魔物ではありません…クジンシーの魔力が、この地全体を支配しているのです。」

テレーズの言葉に、ジェラールは剣を握りしめた。「ならば、私がそれを断ち切る。」

その時、瘴気の中心から不気味な笑い声が響いた。

「ようやく現れたか、若き皇帝よ。貴様が次の愚かな獲物か?」

その姿は、紫の光をまとった人型の異形――クジンシーであった。彼の瞳は、まるでジェラールの心の奥を見透かすかのように冷たい輝きを放っていた。

「貴様がクジンシー…父上の敵だな。」ジェラールは剣を構え、前に進み出た。「私は必ずお前を倒す!」

「ほう?あのレオンの息子か。だが、貴様も同じ運命をたどるだけだ。」


第五節:決意の一歩

クジンシーとの戦闘が始まった。ジェラールは父から受け継いだ剣術を駆使し、ヴィクトールとテレーズが援護する中で懸命に戦った。しかし、クジンシーの魔力は圧倒的で、一行は徐々に追い詰められていく。

「陛下!退却を!」ヴィクトールが叫ぶ。

「まだだ!」ジェラールは激しく息を切らしながらも、剣を振り下ろし続けた。「ここで退けば、帝国を守ることなどできない!」

クジンシーは冷笑を浮かべた。「その無謀さ、まさに若さゆえだな。」

その瞬間、ジェラールの剣がクジンシーの防御をかいくぐり、胸元に一撃を与えた。

「これは…?」

クジンシーが驚愕の表情を浮かべた瞬間、彼は瘴気の中に消え去った。ジェラールは剣を握りしめたまま、その場に崩れ落ちた。


エピローグ:新たな戦いへの序章

「陛下、お怪我はありませんか?」テレーズが駆け寄る。

「まだだ…戦いはこれからだ。」ジェラールは顔を上げ、決意を新たにした。「七英雄を倒すまで、私は帝国の皇帝として戦い続ける。」

その眼差しは、もはや少年ではなく、帝国を導く覚悟を持った皇帝そのものだった。

(次章に続く)
「伝説を超えて」

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ロマンシング サ・ガ2(ロマサガ2) 小説版 第1章: 「皇帝の選択」

プロローグ:皇位継承の夜

夜空を覆う黒雲が、時折稲光によって裂ける中、インペリアルガードの兵士たちが厳重に宮殿を守っていた。皇帝の間では、歴代の皇帝たちが使用してきた古い玉座が淡い光に包まれ、その中心にアバロン帝国の若き皇帝、レオンが立っていた。

「伝説の七英雄が再び現れた、と?」

その表情は硬く、深い皺が眉間に刻まれていた。長き平和を享受していたアバロン帝国に、闇が忍び寄っている。レオンは報告書を握りしめながら、視線を窓の外へ向けた。

「皇帝陛下。」隣に控えていたのは、彼の長子であり次代の皇帝候補と目されるジェラール。彼は父の背中を見つめながら、静かに言葉を選んだ。「このままでは、帝国の平和は危機に陥る。私たちが動くべきです。」


第一章:動乱の始まり

アバロンの宮殿内では、戦士たちの声が絶え間なく響いていた。七英雄という名の恐るべき存在が帝国の周辺に出現し、次々と周辺国を滅ぼしているという噂はすでに広まっていた。その力は伝説を超え、もはや現実の脅威として迫っていた。

「ジェラール、お前に試練を与えたい。」レオンは息子に向き直り、鋭い視線を投げかけた。「皇帝として国を導くには、ただ剣を振るうだけではなく、冷静な判断と、民を守る覚悟が必要だ。」

ジェラールはうなずいた。「父上の教え、しかと胸に刻んでおります。私は帝国のために戦います。」

「そうか。それならば――」

その時、大広間の扉が音を立てて開いた。一人の兵士が駆け込んできた。

「報告!七英雄の一人、クジンシーが隣国サラマンドを襲撃し、すでに占領しました!」

室内の空気が一瞬にして凍りついた。

「クジンシー…あの不死の怪物が動き出したか。」レオンは低くつぶやいた。

「陛下、我々の軍を送るべきです!」将軍の一人が声を張り上げた。「奴を放置すれば、次は我が国が標的となるでしょう!」

しかしレオンは首を振った。「まだだ。相手の力を正確に知る必要がある。それに、帝国の全軍を動かすには時期尚早だ。」

「では、私が先鋒を務めます。」ジェラールが一歩前に出た。「サラマンドの現状を調査し、必要ならばクジンシーと戦います。」

レオンは目を細めた。息子の若さと熱意は頼もしいが、その未熟さが命取りになることを知っている。

「ならばこうしよう。私が直接サラマンドへ赴く。ジェラール、お前はアバロンに残り、次の準備を進めよ。」


父と息子、別れの決意

翌朝、レオン率いる部隊がアバロンを出発する準備が整えられた。宮殿の中庭には騎士たちが集い、鋼の甲冑が朝陽に輝いている。

「父上…どうかご無事で。」ジェラールはレオンの前に膝をつき、深く頭を下げた。

「ジェラール、お前にはまだ果たすべき使命がある。」レオンは息子の肩に手を置き、その目をじっと見つめた。「私が戻らなかったとしても、帝国を守る責任はお前にある。」

「父上…!」

その言葉の重みを理解しつつも、ジェラールはそれを受け入れる覚悟を決めた。

「信じています、父上の力を。そして私自身の成長も。」

レオンはうなずき、馬にまたがった。「帝国の未来はお前に託す。だが心を急がず、必ず自分を磨け。」

軍旗が高らかに掲げられ、レオンと部隊は城門をくぐり抜けて出発した。ジェラールはその背中を見送りながら、静かに拳を握り締めた。


戦いの火蓋

レオンの一行は、サラマンドの町に近づくにつれて、クジンシーの残した惨状を目の当たりにする。焼け落ちた家々、逃げ惑う人々、そして帝国軍が勇敢に戦った跡がそこかしこに残されていた。

「陛下、クジンシーの軍勢が進撃を続けています!」斥候が報告する。

「ならばここで奴らを迎え撃つ。アバロンの誇りを見せよ!」レオンは剣を抜き放ち、部隊に号令を下した。

クジンシーの部隊が近づく音が聞こえる。重い足音と共に、闇に包まれた巨大な影が姿を現した。その中心には、不気味な紫の光を放つクジンシーが立っている。

「おお、これがアバロンの皇帝か。愚かなものよ、私に逆らうとは…」

「この地を荒らす貴様を放置するわけにはいかん!」レオンは剣を構え、仲間と共に戦闘態勢を整えた。

剣と魔法が交錯する中、レオンの力と戦略が光る。だが、クジンシーの不死の力は圧倒的で、戦いは長期戦に突入した。


第一章の終わり:運命の始まり

激しい戦闘の中、レオンは戦士たちを鼓舞しながら戦った。しかし、クジンシーの力は計り知れず、レオンは深い傷を負いながらも、仲間を退却させる時間を稼ぐため、一人最前線に立ち続ける。

「ジェラール…これが皇帝としての覚悟だ。」

彼の覚悟は、次世代の皇帝、そしてアバロン帝国の未来に新たな希望の火を灯すことになる。しかし、クジンシーとの戦いの結末は、この先の物語を大きく揺るがすものとなる。


(次章に続く)
「七英雄の影」

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ゲーム・アニメ 地球防衛軍5

小説 地球防衛軍5:絶望の序章 第5章

第5章:壊滅の縁


戦火の中で

翌日、午前5時、新潟防衛ライン

夜通し続いた戦闘を終えた第12部隊は、早朝に新潟防衛ラインへと移動していた。横浜での激闘から一夜明けたが、兵士たちの疲労は隠しきれない。それでも、彼らは戦わなければならなかった。

「敵の進行ルートを予測した結果、新潟が次の攻撃目標と確認された。全防衛部隊、準備を整えよ。」
EDF司令部からの冷静な指示が通信機から流れる。

タカシは補給を受けながら、ボロボロになったアサルトライフルを握りしめた。
「いつになったら終わるんだ……」

隣でナナミがジェットパックを調整しながら答える。
「終わらないわ。私たちが戦い続ける限り、地球は持ちこたえる。でも、それだけ。」

「それだけって……?」
タカシの質問に、ナナミは一瞬黙った。

そこに隊長のカイトが歩み寄る。
「考えるな、タカシ。ただ前を見るんだ。この戦いが終われば、次がある。それがEDFだ。」


迫り来る影

部隊が準備を整える間に、遠方の山脈を越えて新たな敵が迫ってきた。侵略生物「デストロイヤー・タンク」。それは巨大な甲殻類のような姿をしており、脚部には砲台が取り付けられ、遠距離から砲撃を繰り出す恐るべき兵器だった。

「これはまずいぞ……。奴ら、遠距離戦ができる。」
カイトは双眼鏡を覗きながら冷静に分析した。

「対大型兵器はまだ準備中だ!」
通信機から本部の焦った声が聞こえる。

「つまり、時間を稼げってことだな。」
ハルのいない穴を埋めるように、カイトが自ら前線へと向かう決断を下す。


戦場の混乱

敵の砲撃が始まる。無数の砲弾が空を裂き、爆発の嵐が防衛ラインを飲み込んでいく。

「伏せろ!全員、バリケードの後ろだ!」
カイトの指示で兵士たちは遮蔽物に隠れるが、それも次々と砕かれていく。

「隊長、これじゃ持たない!」
ナナミが空中から降りてきて叫ぶ。

「ならば、近距離戦に持ち込む!レンジャー班、敵の脚部に回り込め!」

タカシは必死に走りながら、巨大なデストロイヤー・タンクの脚部に迫る。近づくほどにその威圧感は増し、足元に転がる同僚たちの姿が恐怖を倍増させる。


犠牲の上で

タカシが攻撃を仕掛ける寸前、脚部が突如として動き出し、彼を襲った。
「やばい!」
間一髪、ナナミが空中から攻撃を加え、彼を救う。

「タカシ、立て!まだ死ぬんじゃない!」
ナナミの叫びに、タカシは震える手でアサルトライフルを構え直した。

一方で、カイトは戦場の状況を冷静に見極めていた。
「ナナミ、敵の脚部を動かなくするんだ。俺たちは動力部を叩く!」

ナナミが必死に攻撃を続ける中、カイトたちはデストロイヤー・タンクの中央部へ向けて突撃を開始する。砲撃の合間を縫い、敵の巨体の隙間に滑り込むように動く。

「タカシ、撃て!」
カイトの指示に応じて、タカシは渾身の力で引き金を引いた。弾丸が動力部に命中し、デストロイヤー・タンクが激しく揺れる。


EDFの反撃

その瞬間、EDF司令部からの通信が入る。
「こちら司令部。対大型兵器『インパクトキャノン』が現場に到着した。発射準備を開始する!」

「全員、敵から離れろ!」
カイトの声が響くと同時に、部隊は全力で後退を開始する。

「発射準備完了!」
司令部の声とともに、巨大なインパクトキャノンが火を吹き、砲弾がデストロイヤー・タンクの動力部を粉砕した。轟音とともに敵の巨体が崩れ落ち、戦場は一瞬、静寂に包まれた。


終わらない恐怖

勝利の歓声を上げる兵士たち。しかし、カイトの表情は険しいままだった。
「隊長、勝ったんですよ!やりました!」
タカシが叫ぶが、カイトは無線機に耳を当てたまま黙っている。

「新たな敵が確認された。」
司令部の冷たい声が響く。

「次の目標は……東京湾だ。」

タカシは目を見開き、膝をついた。
「またかよ……終わらないのか……?」

ナナミが彼の肩に手を置き、静かに言った。
「終わらない。でも、だから戦う。」

カイトは全員を見渡し、力強く言った。
「EDF第12部隊、再編し次の戦場へ向かう。俺たちがやるんだ。生き延びて、地球を守る。」


新たな戦場へ

太陽が昇る中、第12部隊は新たな戦場へと進軍していく。その背中には、仲間たちの犠牲と地球を守る使命が刻まれていた。

彼らの戦いは、まだ始まったばかりだった。


(続く……)

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ゲーム・アニメ 地球防衛軍5

小説 地球防衛軍5:絶望の序章 第4章

第4章:希望の光と終わらない恐怖


突如現れる脅威

横浜郊外、防衛ライン南端。午後7時30分。

日が沈み、戦場は闇に包まれた。しかし、EDFの兵士たちにとって暗闇は休息の合図ではない。むしろ、侵略者たちが新たな攻撃を仕掛けてくる兆候だった。

第12部隊は、母船が撤退した後の防衛ラインで補給を受けながら、次の命令を待っていた。だが、静寂は長く続かなかった。遠くの地平線で赤い光がいくつも点滅し、低い地鳴りが響き始めた。

「隊長、地震か?」
タカシが不安げに尋ねる。カイトは双眼鏡を覗き込みながら、低い声で答えた。
「いや……あれは敵だ。」

次の瞬間、地平線の向こうから巨大なシルエットが姿を現した。それは、かつて見たことのないほどの規模を持つ侵略生物、「デバステーター・クラスター」だった。巨大な球体に無数の脚が生え、そこから無数のレーザーが発射されている。

「なんだあれは……?どこまで強化してくるんだ、奴らは!」
ハルが歯を食いしばりながら呟く。


戦闘開始

EDF司令部から即座に指令が飛んでくる。
「こちら司令部。第12部隊はデバステーター・クラスターを阻止せよ。敵の進行方向には避難中の市民がいる。時間を稼ぐのだ!」

「また時間稼ぎか……」
カイトは短く息を吐きながら部隊を見渡す。疲労でほとんどの兵士が限界を迎えている。だが、諦める者は一人もいなかった。

「全員聞け!俺たちはEDFだ。市民を守るためにここにいる。死ぬ気で敵を止めるぞ!」

部隊はカイトの号令で動き出した。重火器班がロケットランチャーを構え、航空兵が空から援護を始める。地上では歩兵がアサルトライフルを手に敵の足元を狙い撃ちする。


敵の圧倒的火力

デバステーター・クラスターはEDFの攻撃をものともせず、ゆっくりと前進を続ける。その周囲には蜘蛛型の侵略生物「デルタ」や蟻型の「ベータ」が護衛のように群れをなしている。

「攻撃が効いていない!もっと火力を集中させろ!」
カイトが叫ぶが、敵の装甲は驚異的な強度を誇り、EDFの攻撃はほとんど通用しなかった。

ナナミが上空から無線で報告する。
「隊長!敵の装甲には隙間がほとんどありません!ただ……底部の中心に発光部が見えます。そこが弱点かもしれません!」

「よし、その発光部を狙え!全員、敵の足元に回り込むんだ!」

しかし、敵のレーザー攻撃が苛烈を極め、兵士たちは次々と倒れていく。ハルはロケットランチャーを構えながら後輩たちに指示を飛ばす。
「タカシ、奴の足元に近づけ!俺が援護する!」

「無理だ!近づいたらやられる!」
タカシは恐怖に駆られながらも必死に前進を続ける。


EDF新兵器の投入

戦況は絶望的だったが、EDF司令部からの新たな通信が届く。
「こちら司令部。新型兵器『サンダーキャノン』を現場に送る。使用可能になるまであと5分だ。それまで持ちこたえろ!」

「5分だと……そんな時間、どうやって稼げって言うんだ!」
タカシが叫ぶと、カイトは静かに答えた。
「俺たちで稼ぐんだ。全員、生き残ることだけを考えろ!」


仲間の犠牲

時間を稼ぐため、カイトは部隊を小隊に分け、デバステーター・クラスターの注意を分散させる作戦を取った。しかし、その代償はあまりにも大きかった。

「カイト、俺がこいつを引きつける!その間に全員を撤退させろ!」
ハルが叫び、敵の真正面に飛び出した。彼の姿が敵のレーザーに包まれる。

「ハル、やめろ!戻れ!」
カイトの叫びも届かず、ハルは笑顔で最後の一撃を放ち、敵の注意を引き付けたまま消えていった。

「くそっ……!」
カイトは拳を握りしめながら、それでも前を向き続けた。


サンダーキャノンの一撃

5分が経過し、新型兵器『サンダーキャノン』が現場に到着した。これは敵の装甲を貫くために開発された超高エネルギー砲だった。

「タカシ、ナナミ、サンダーキャノンの設置を手伝え!俺が敵を引きつける!」
カイトは一人で敵の正面に立ち、アサルトライフルで攻撃を続けた。

「設置完了!エネルギー充填まであと10秒!」
タカシが叫ぶ。

「全員、撃て!」
サンダーキャノンが発射され、巨大な光の柱がデバステーター・クラスターの底部を貫いた。轟音と共に敵は崩れ落ち、巨大な体が地面に沈んでいく。


次の戦いに向けて

敵の撃退が成功し、一時的な静寂が訪れた。しかし、カイトの心は重かった。仲間を失った痛みと、まだ終わらない戦いの予感が彼を苛んでいた。

「これで終わりじゃない。奴らはまた来る。」
カイトは静かに呟き、空を見上げた。そこには、まだ母船が地球を覆うように浮かんでいる。

タカシは拳を握りしめ、前を見据えた。
「隊長、俺たちは戦い続けますよね。」

カイトは彼を見つめ、頷いた。
「そうだ。俺たちはEDFだ。地球がある限り、戦い続ける。」

第12部隊は新たな戦場へ向けて準備を始めた。希望の光はまだ遠いが、彼らの意志は揺らぐことはなかった。


(続く……)

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ゲーム・アニメ 地球防衛軍5

小説 地球防衛軍5:絶望の序章 第3章

第3章:影を落とす母船


異常接近

午後3時、新宿防衛ラインのさらに南、横浜郊外

EDF第12部隊は、数時間前に壊滅した新宿での戦闘からようやく新たな防衛ラインへ到着していた。だが、敵が止まる気配はない。むしろ、敵の進行速度は増していた。

カイト・ミヤザキ中尉は、隊員たちの疲れ切った顔を見渡しながら、前線へ出る準備を指示していた。
「全員、装備を再確認しろ。奴らは待ってくれないぞ。」

通信機からのノイズ混じりの声が緊張感をさらに高める。
「こちら司令部。衛星観測により、新型の敵母船が地球圏に突入したことを確認した。各部隊に対応を要請する。」

タカシは顔をしかめながら言った。
「新型の母船って……どうせまた、とんでもない化け物をばら撒くんでしょう?」

ハルが苦笑いを浮かべながら応じる。
「その通りだ。でも、俺たちが守らなきゃ誰がやるんだ?」


「新型飛行生物の襲来」

カイトの視線は空へ向けられていた。その瞬間、地平線の向こうから巨大な影が現れる。それは、人類が未だ見たことのない形状の飛行母船だった。三角形のフォルムに無数のライトが点滅し、底部からは奇妙な飛行生物が次々と降下してくる。

「これまでのドローンとは違う……何なんだ、あれは?」
ナナミが驚愕の表情でつぶやく。

飛行生物「ハーピー」は、巨大な鳥のような姿をしており、長い翼からレーザーを放ちながら舞い降りてくる。鋭い鳴き声が耳障りで、恐怖をさらに煽った。

「対空武器を準備しろ!ナナミ、空中から敵を誘導してくれ!」
カイトが的確な指示を出すと、ナナミはジェットパックを最大出力で飛び立ち、敵の注意を引き始めた。

「俺たちは地上の侵略生物を片付ける!全員、火力を集中しろ!」


地上の戦い

地上では、ベータやガイア・ウォーカーに加えて、新たに確認された敵「クモ型侵略生物デルタ」が現れる。細長い脚で高速移動し、強力な糸で兵士を拘束してくるこの新型生物は、EDF部隊にとってさらなる脅威となった。

「クモ型生物が味方を捕らえている!あいつを排除しないと!」
タカシはアサルトライフルを構え、捕らえられた兵士を助けようと必死に攻撃する。しかし、デルタの素早い動きに銃弾が追いつかない。

「新人、焦るな!動きをよく見ろ!」
ハルが冷静に指示を出し、正確な射撃でデルタを仕留めた。拘束されていた兵士が地面に崩れ落ちる。

「ありがとう、ハルさん……俺、まだまだだな。」
タカシは悔しそうに言う。

「誰だって最初はそうだ。でも、お前はちゃんと戦ってる。それが大事なんだ。」
ハルの言葉にタカシは小さく頷き、再び前を向いた。


母船の圧倒的力

地上の混乱に加え、母船は新たな脅威を投下してきた。今度は、巨大な四足歩行型兵器「ウォーカー・オメガ」が地表に降り立つ。そのサイズはガイア・ウォーカーを上回り、その脚の一振りで周囲のビルを粉砕する。

「隊長、あれは無理です!火力が足りません!」
ナナミが空中から絶望的な声を上げる。

「そんなことは言わせない!俺たちはやれる!」
カイトの叫びが響く中、部隊全員が持てる武器を総動員してウォーカー・オメガに攻撃を集中させる。しかし、強固な装甲が攻撃を弾き返し、敵の進行を止めることはできなかった。


反撃の一手

「司令部からの新しい指示です!」
通信機からの声が部隊に届く。
「最新型の対大型兵器『プロミネンスZ』が現場に送られました。使用可能です。」

「プロミネンスZだと?そんなものが使えるのか!」
ハルが驚きの声を上げる。

カイトはすぐに指揮を取った。
「ナナミ、敵を引き付けろ!俺たちはプロミネンスZを設置する!」

巨大なロケットランチャー型兵器が部隊に届けられ、設置が開始される。プロミネンスZは数秒のチャージ時間を必要とするが、その破壊力は一撃で敵を粉砕するものだった。

「準備完了!目標、ウォーカー・オメガに固定!」
タカシが興奮気味に叫ぶ。

「全員、発射準備!離れろ!」
カイトが号令をかけると、プロミネンスZが轟音を響かせて発射された。弾道ミサイルはウォーカー・オメガの胸部を貫き、巨体を粉々に爆散させた。


母船の撤退と不安

ウォーカー・オメガの撃破を見届けると、母船は空中に煙を吐きながらゆっくりと上昇を始めた。侵略生物たちも母船の周囲に集まり、次々と撤退していく。

「勝ったのか……?」
タカシが地面に膝をつき、安堵の息を漏らす。

カイトは無線を耳に当てながら空を見上げていた。
「いや、これは撤退じゃない……次の攻撃に備えているだけだ。」

ナナミがジェットパックで降下し、カイトに問いかけた。
「隊長、これが続くなら……地球はどうなるんです?」

カイトは無言のまま拳を握りしめた。彼の目には、次なる戦いへの覚悟が宿っていた。


新たなる命令

司令部からの通信が入る。
「全EDF部隊へ。新たな敵母船が北米大陸に出現。次の目標を確認せよ。」

カイトは振り返り、疲弊した部隊を見渡す。
「EDF第12部隊、次の戦場に向かう準備を始めろ。」

タカシは震える手で武器を握り直し、深く息を吸った。
「俺たちは……まだ終わってないんですね。」

ハルが肩を叩き、力強く笑った。
「その通りだ、タカシ。EDFの戦いは終わらない。だが、俺たちがいる限り、地球は守られる。」

第12部隊は再び前線へと向かう。地球を救うための戦いは、まだ始まったばかりだった。


(続く……)

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小説 地球防衛軍5:絶望の序章 第2章

第2章:崩壊する防衛ライン


EDF司令部の決断

EDF日本司令部、作戦会議室

「新宿の第12部隊が敵の大群を撃退したとの報告があります。しかし、次の侵略生物群が南から急速に接近中!」
巨大なスクリーンには赤い点が無数に動いていた。それは新たな侵略生物の集団を示している。

「次の敵は既存の『ベータ』よりも大型で、攻撃力も格段に高い。さらに、未知の飛行生物も確認されています。」
司令官のサトウ・ケンジは部下たちを見回しながら言った。

「第12部隊に再び出動命令を出せ。彼らの戦力が頼りだ。」


出撃命令

新宿防衛ライン、前線基地

「隊長、これ以上は無理です!第12部隊は消耗しきっています!」
副官のナナミが必死に訴えるが、カイトは静かに彼女の目を見て言った。
「わかってる。だが、俺たちがここを守らなければ、東京全域が奴らに飲み込まれる。市民の避難が完了するまで時間を稼ぐんだ。」

通信機からEDF本部の声が聞こえる。
「こちら司令部、第12部隊に緊急命令。直ちに南側の防衛ラインに移動し、敵を食い止めよ。」

カイトは拳を握りしめ、部隊員に指示を出した。
「全員、装備を確認しろ!まだ戦える奴はついてこい!」

タカシは疲労で膝をつきそうになりながらも立ち上がった。
「俺も……まだやれます!」

ハルがその肩を叩き、微笑む。
「いいぞ、新人。その意気だ。」


新たなる敵

南側防衛ライン、午前10時45分

第12部隊が到着した先は、既に崩壊寸前の防衛ラインだった。瓦礫の山と逃げ惑う市民たち。その中でEDFの残存部隊が必死に抗戦していた。

「敵が来るぞ!」
見張りの声とともに、地平線の向こうに巨大な影が見えた。それは、前回の戦いで見たベータよりもさらに大きな侵略生物だった。

「なんだあれは……!?あんなの、聞いてないぞ!」
タカシは目を見開き、言葉を失った。

巨大な敵「ガイア・ウォーカー」は、6本の脚で地面を踏みしめながらゆっくりと進む。周囲には小型の侵略生物が群れを成し、まるで護衛するかのようだった。

「対大型兵器を準備しろ!火力を集中しろ!」
カイトが叫ぶが、敵の巨体はまるでその声を嘲笑うかのようにゆっくりと前進してくる。


戦場の混乱

EDFの兵士たちは次々と武器を発射する。ロケットランチャー、ガトリング砲、レーザーキャノン……すべての火力がガイア・ウォーカーに集中する。だが、その外殻はまるで鋼鉄の要塞のようで、ほとんどダメージを受けていない。

「全然効いてない!どうするんだ、隊長!」
タカシの声が震える。彼のアサルトライフルの弾丸は、巨体にかすり傷一つつけられなかった。

「落ち着け!弱点を探せ!」
カイトが叫びながら周囲を見渡す。その時、ナナミの声が無線から響いた。
「隊長!敵の腹部に動力源らしき発光体を発見!そこを狙えば……!」

カイトはすぐさま命令を出した。
「よし、全員、奴の腹部を狙え!ナナミ、空中から援護してくれ!」


犠牲と突破

戦闘は激化する。EDFの兵士たちは体力の限界を超えながらも、敵の動力源を狙い続けた。しかし、ガイア・ウォーカーは無数の触手を伸ばして兵士たちを次々と薙ぎ倒していく。

「後退は許さない!ここで奴を止めるんだ!」
カイトが叫ぶ中、レンがロケットランチャーを担ぎ上げた。

「カイト、俺が突っ込む!お前らはその間に攻撃を集中しろ!」
「レン、待て!それは自殺行為だ!」
「誰かがやらなきゃいけないだろ。お前にはまだやることがある。」

レンは笑顔を見せると、ロケットランチャーを構え、敵の脚の隙間に飛び込んだ。その瞬間、ガイア・ウォーカーの動きが鈍る。

「今だ!撃て!」
カイトの叫びとともに、部隊全員が一斉に動力源を狙撃した。炸裂する弾薬の雨が敵を貫き、ついにガイア・ウォーカーが崩れ落ちた。


戦場の静寂

敵が倒れると同時に、戦場には静寂が訪れた。しかし、それは安堵の静けさではなかった。地面には倒れた仲間たちの姿があり、彼らの犠牲が戦いの苛烈さを物語っていた。

タカシは膝をつき、地面を見つめたまま動けなかった。
「これが……戦争なのか……?」

カイトはレンのロケットランチャーが残された場所を見つめ、拳を握りしめた。
「奴らは、また来る。俺たちは、戦い続けるしかない……。」


次なる戦いへ

司令部から新たな指令が入る。
「第12部隊、敵の本隊がさらに南で進行中。直ちに移動せよ。」

カイトはヘルメットをかぶり直し、部隊を見渡した。
「全員、生き残ったことを誇れ。そして次も、地球を守るために戦うぞ!」

タカシも立ち上がり、銃を握り直した。
「俺たちは……守るんだ……!」

彼らは疲れた身体を引きずりながら、新たな戦場へと向かった。EDFの戦いは終わらない。そして彼らの命が尽きるその日まで、地球防衛の戦士として戦い続ける。


(続く……)

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ゲーム・アニメ 地球防衛軍5

小説 地球防衛軍5:絶望の序章

第1章:廃墟の街、初陣

2025年、東京・新宿

街は静寂に包まれていた。だが、その静けさは不気味だった。EDF(地球防衛軍)第12歩兵部隊の新人、タカシ・アオヤマ二等兵は、隊長からの指令を受けながら緊張の面持ちで装備を確認していた。

「心配するな、新人。」
隣に立つベテラン兵のハル・カツラギが肩を叩く。年季の入ったアーマーと穏やかな笑みは頼りがいがある。
「初めての出撃はみんな怖いもんだ。でも、お前には俺たちがついてる。」

タカシは硬直した表情を隠しきれない。
「ありがとうございます、でも……本当に、俺たちで何とかなるんですか?」

答えはなかった。代わりに響いたのは、爆発音と共に地鳴りのような振動だった。


「接敵」

「敵の接近を確認!侵略生物ベータ、群れを形成してこちらに向かってくる!」
通信機からの冷たい報告が隊員たちを震わせる。

タカシが顔を上げた瞬間、遠くのビル群の間から黒い波のような影が現れた。それは巨大な昆虫型の侵略生物、「ベータ」だった。蟻や蜘蛛のような姿を持つ彼らは、群れで動き、圧倒的な破壊力で街を飲み込む。

「奴らが来るぞ!全員、陣形を整えろ!」
隊長のカイト・ミヤザキが叫ぶ。威圧的な声ではないが、その緊迫感に全員が従う。

EDF兵士たちは各自の武器を構え、車両や瓦礫の影に身を隠した。空気が重く張り詰める中、タカシは震える手でアサルトライフルを握りしめた。


「戦闘開始」

ベータの群れが視界に入るや否や、隊員たちは一斉に攻撃を開始した。
「撃て!撃て!奴らを近づけるな!」
カイトの指示に従い、EDFの火力が一斉に火を噴く。アサルトライフルの連射音とロケットランチャーの爆音が交錯し、街全体に響き渡る。

「左側面が薄いぞ!誰か援護に回れ!」
ハルが叫びながら、正確な射撃で次々とベータを仕留めていく。

タカシは引き金を引く手が震える。迫り来る敵の赤い目と鋭い顎が彼の視界を埋め尽くす。
「落ち着け、タカシ!狙うんだ、撃て!」
ハルが背後から叫ぶ。

「くっ……!」
タカシは意を決して引き金を引いた。連射される銃弾がベータの硬い外殻を打ち砕き、一体が崩れ落ちる。初めての成功だった。

「よくやった、新人!次だ!」
タカシは荒い息を吐きながらも次の標的に向かう。彼の目の前で、EDFの仲間たちが敵を迎撃し、少しずつ前進していく。


「空からの脅威」

しかし、安心する暇はなかった。遠くの空で何かが光ったかと思うと、巨大な輸送船が空に現れた。敵の母船だ。その底部が開き、無数の敵が空から降下してくる。

「新たな敵部隊だ!空から来るぞ!」
隊長のカイトが叫ぶ。EDF兵士たちが空を見上げると、そこにはドローン型の敵兵器「インセクト・ボマー」が群れを成して降り注いでいた。

「対空武器を準備しろ!ナナミ、上空を援護しろ!」
航空兵のナナミ・タカハシがすぐさま反応する。ジェットパックで空中に浮き上がり、レーザーガンを発射してドローンを次々に撃墜していく。

「タカシ、俺たちは地上の敵を片付けるぞ!」
ハルがタカシを鼓舞しながら、ベータの群れに向かってロケットランチャーを放つ。その爆風が数体の敵を巻き込み、一気に道を開ける。


「犠牲と覚悟」

戦況は苛烈を極めた。EDFの兵士たちが次々と倒れ、敵の猛攻は一向に止む気配がない。

「くそ、全滅するぞ!」
ハルの声が悲痛だった。

その時、隊長のカイトが叫んだ。
「諦めるな!ここを守らなければ、市民が逃げられない!」

彼の言葉に全員が気を引き締める。タカシも恐怖を振り払うように叫んだ。
「俺たちは負けない!地球を守るんだ!」

仲間たちが互いに支え合いながら、必死に戦い続ける。その姿は、ただの兵士ではなく「守護者」と呼ぶにふさわしかった。


「勝利の瞬間」

戦いは数時間に及んだが、EDFの兵士たちは最後まで踏ん張り続けた。タカシも新たな敵を次々と仕留め、やがてベータの群れは壊滅状態となる。

「敵の母船が撤退するぞ!」
ナナミが空を指さして叫ぶ。母船は煙を上げながら去っていった。

街にはようやく静寂が戻った。しかし、それは決して平和の訪れではなかった。瓦礫と血で汚れた大地、そして倒れた仲間たちが、戦いの苛烈さを物語っていた。


「次なる戦いへ」

カイトは疲れ切った部隊を見渡し、無線を握りしめた。
「こちら第12部隊。敵は撃退した。だが……犠牲が大きすぎる。」

その報告に、本部からの通信が返ってくる。
「第12部隊、ご苦労だった。しかし、休む間もない。次の侵略生物群が南から進行中だ。」

タカシはその言葉に目を見開いた。彼の初陣は、終わりではなく始まりに過ぎなかったのだ。

「全員、準備を整えろ。次の戦場に向かう。」
カイトの指示に、隊員たちは黙って頷く。生き残った者たちは、再び立ち上がった。


(続く……)

地球防衛軍の物語は、終わりなき戦いの中で紡がれる。彼らの希望は、たった一つ──地球を守ること。それだけだった。