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2025年1月13日(月)放送のテレビ朝日系列『激レアさんを連れてきた。』では、「ゴミを砂漠にまいたら緑化できてしまった人」という、まさに常識を覆す激レア人物が紹介され、視聴者に大きな衝撃を与えました。
「ゴミで砂漠が緑になる?」「むしろ環境破壊では?」「どうやって成功したのか?」と疑問を持つ方も多いでしょう。しかし、この事例は単なる奇抜なアイデアではなく、科学的・社会的にも意義深い実験だったのです。
この記事では、番組で紹介された内容をもとに、この「ゴミによる砂漠緑化」の方法とその背景、成果、そして今後の展望について深掘りしていきます。
◆ 砂漠緑化とは? 〜なぜ重要なのか〜
まず、砂漠緑化とは何かをおさらいしておきましょう。
砂漠緑化とは、本来植物が育たないような乾燥地・荒廃地に植物を育て、土壌の機能を回復させる取り組みを指します。これは以下のような重要な目的を持っています:
- 地球温暖化の抑制(CO₂吸収)
- 砂漠化の進行防止
- 生物多様性の保全
- 食料生産の拡大
- 現地住民の生活基盤の安定
地球上では、サハラ砂漠、ゴビ砂漠、アラビア半島などを中心に、年間1200万ヘクタール以上の土地が「砂漠化」しています。これは日本の国土面積の3分の1以上にも相当し、放置すれば食料危機や移民問題、紛争の要因にもなりかねません。
こうした背景から、近年では国際機関や多くのNGO・研究者が砂漠緑化に注力しています。
◆ 激レアさんの発想:「ゴミを砂漠にまく」という発想の転換
番組で紹介された「激レアさん」は、ある日本人の研究者であり発明家。彼の名前は番組内では仮名で紹介されていましたが、経歴は異色。元々は大学で環境工学を学んでいたが、在学中に途上国支援や環境再生に関心を持ち、卒業後にアフリカや中東の乾燥地帯を巡っていた人物です。
彼のアイデアは、ある時、**「都市のゴミが処理されずに山積みになっている光景」**と、「作物が育たない砂漠」を見比べたことから生まれました。
「ゴミは確かに汚いけれど、分解すれば有機物や栄養分が残る。 それを上手く処理すれば、土の代わりになるのでは?」
この着想をきっかけに、「都市ゴミの有効活用×砂漠緑化」という一見相反するテーマを組み合わせた画期的な試みに挑戦します。
◆ 実験の舞台:アフリカ某国の砂漠地帯
この研究者は、アフリカの某国(番組ではエチオピア南部がモデルとされていた)にて、現地政府と協力の上、砂漠の一角を借りて実験農地を作りました。最初に行ったのは、都市から回収した可燃ゴミや生ゴミ、紙くず、落ち葉などを「分別・発酵」させ、簡易コンポストに変えるという工程。
その「ゴミ由来の改良土壌」を砂漠に撒き、一定の厚みで覆土。その上に乾燥に強い植物――たとえばモリンガ、キャッサバ、アカシアなど――の種をまいて観察を開始しました。
◆ ゴミが土になる!? 奇跡のプロセス
この「ゴミによる緑化」が可能になった鍵は、微生物と発酵の力にあります。
都市ゴミに含まれる有機物(野菜くず、紙、食べ残しなど)は、適切に分解・発酵させれば、水分と空気を適度に含んだ腐葉土のような状態になります。これを「ゴミ堆肥」と呼び、農業にも応用されています。
さらに、ゴミ堆肥には以下の利点があります:
- 水分保持力が高く、乾燥地でも湿度を保ちやすい
- 有機栄養分(窒素、リン、カリウムなど)を含む
- 雑菌や悪臭は発酵によって抑制できる
- 微生物の働きによって土壌が活性化される
もちろん、無作為にゴミを撒いたわけではなく、金属やプラスチック、ビニールなどの有害物はすべて除去・分別されていました。つまり、単なる「ゴミ処理」ではなく、「資源の循環利用としての土壌改良材」という高い技術がベースになっていたのです。
◆ 実際に緑化は成功したのか?
結論から言えば、大成功でした。
実験開始からわずか3カ月後、荒れ果てていた土地に緑が芽吹き始めました。半年後には草丈が30cm以上に育ち、1年後にはモリンガやアカシアの若木が根付いていたという報告がありました。
特筆すべきは、灌漑(かんがい)設備がほとんど不要だった点です。ゴミ堆肥の持つ保水性と、植生の選定(乾燥に強い品種)により、少ない水で育成できたのです。
◆ 地元の人々の反応は?
この取り組みは現地の人々にも大きな衝撃を与えました。
最初は「ゴミを撒くなんてありえない」と半信半疑だった住民たちも、実際に緑が芽吹くと感動し、協力体制に変化。さらには、都市のゴミ処理問題と農業用地の回復が同時に進むことから、地元行政も支援を表明しました。
現地では今、**「グリーン・ベルト・プロジェクト」**と称して、都市周辺の砂漠地帯に順次この方式を広げる計画が進んでいます。
◆ 続くページでは…
この第1ページでは、ゴミを使った砂漠緑化という奇想天外な発想の着想から、実施のプロセス、初期成果までを紹介しました。第2ページではさらに:
- この技術の環境・経済的メリット
- 他の緑化手法(植林、液体ポリマー、バイオ炭)との比較
- SDGsとの関連性
- 日本でも応用できるのか?
などについて詳しく掘り下げていきます。