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「ロシア」と聞いて、あなたはどんなイメージを思い浮かべるでしょうか?
寒そう? ウォッカ? マトリョーシカ? それとも広大なシベリア?
ニュースではエネルギー大国としての顔ばかりが取り上げられがちなロシアですが、実はその裏で「意外とエコ」な一面があるって知っていましたか?
森林資源、再利用文化、伝統的な暮らし、そして意外なリサイクル技術まで──。今回は「ロシアって意外とエコらしいよ」という視点から、知られざるロシアの環境意識と取り組みを深掘りしてみたいと思います。
■ 世界一の“緑”大国?ロシアの森林資源は圧倒的
ロシアは国土面積で世界最大の国。その広さは日本の約45倍にもおよびます。実はその国土の約50%が森林で覆われており、世界の森林面積の約20%を占めると言われています。つまり、世界最大の森林大国というわけです。
これほどの緑が存在しているということは、それだけCO₂を吸収する力も大きいということ。地球温暖化の対策として、森林の存在は非常に重要ですが、ロシアはその面でも大きな役割を担っているのです。
近年ではこの「カーボンクレジット(排出権取引)」という文脈でも、ロシアの森林が再評価されつつあります。これまであまり表舞台には出てこなかった「ロシアの緑の力」が、じわじわと注目を集めているのです。
■ “もったいない精神”は実はロシアにもあった?
「もったいない」という日本語は環境活動でも使われる言葉ですが、実はロシアにもこれに近い感覚があります。
ロシアの地方都市や農村部では、食べ物を無駄にしない文化が非常に強く根付いています。特に冬が長く厳しい地域では、夏のうちに野菜や果物を塩漬け、酢漬け、ジャムなどにして保存する家庭内保存食文化がとても発達しています。
この文化は単なる「冬に備える知恵」ではなく、現代的に見ればまさにローカル&サステナブルなライフスタイルそのもの。買い物袋もビニールではなく布やバスケットを使い、瓶詰めの再利用も当たり前。何でも使い切る、壊れても直すという姿勢は、エコそのものです。
■ ロシアの都市交通は意外と“脱クルマ”志向?
首都モスクワと聞けば「渋滞がひどそう」というイメージがありますが、実はモスクワの地下鉄網は世界でも屈指の規模と効率を誇ります。1935年に開業したモスクワ地下鉄は、現在でも全線の電車が電気で走行しており、CO₂排出が非常に少ない交通機関です。
さらに、近年では電動バスやトロリーバスの導入も進んでおり、都市部の交通を「脱炭素化」する動きが加速しています。
都市計画としても、マイカーより公共交通や徒歩・自転車を重視する方向にシフトしており、「古くて重厚な国」という先入観とは裏腹に、意外とサステナブルシティを目指しているのがロシアの都市事情です。
■ ゴミ処理事情:意外な“ゼロウェイスト”発想も
ロシアではリサイクル文化は日本ほど浸透していないと言われがちですが、近年では分別回収が都市部を中心に普及してきています。
たとえば、モスクワではプラスチックや金属、紙の分別が進み、リサイクルボックスが公園や集合住宅に設置され始めています。特筆すべきは、「生ゴミを堆肥にする」というゼロウェイスト的な取り組みが、ロシアの若者たちの間で注目されている点です。
また、DIY文化が盛んなこともあり、古い家具や衣類を修繕して使い続ける人が多いのも特徴。廃材を使ったクラフト市や、リユースをテーマにしたワークショップも徐々に拡大中です。
■ 伝統文化が“エコロジー”と自然に調和
ロシアには、古くから自然との共生を大切にする文化があります。その象徴とも言えるのが「ダーチャ(dacha)」という郊外の小屋付き菜園です。
このダーチャは、都市に住むロシア人が週末や夏の間、自然の中で過ごすために使う小さな別荘のようなもので、野菜を育てたり、森を散歩したり、ベリーを摘んだりと、自然と一体になった暮らしを楽しむ場所です。
中には、**自給自足レベルで農業をする人も少なくなく、農薬や化学肥料を使わずに栽培する“オーガニックな生活”**を送る家庭もあります。この文化が「自然と共に生きる」という考え方を日常に根付かせており、結果として非常に“エコ”なライフスタイルを形成しているのです。
■ 再エネも地味に進んでいる:風力・水力・地熱
ロシアは石油や天然ガスといった化石燃料の輸出大国として知られていますが、それだけではありません。広大な国土と自然資源を活かして、再生可能エネルギーの導入も少しずつ進んでいます。
特に強風が吹く極東地域では風力発電、大河川が多い西シベリアでは水力発電、さらにはカムチャツカ半島では地熱発電など、多様なエネルギー源が活用されています。
国家規模での再エネ比率はまだ低いとはいえ、**「ローカル発電+地産地消型エネルギー」**という形で、分散型の持続可能なエネルギー活用が着実に芽を出し始めているのです。
■ 文化・思想としての「エコ」も浸透しつつある
近年のロシアでは、エコやサステナビリティに関する教育やアート、映画などの文化活動も増えてきました。
たとえば:
- 学校教育での環境リテラシー教育
- プラスチックフリーをテーマにした現代アート展
- 森林保全をテーマにした映画の製作
などが挙げられます。
また、SNSを通じて環境意識の高い若者たちが「#エコロシア」や「#ゼロウェイストライフ」などのハッシュタグで情報を共有しており、「都会の中でもエコな生活をしたい」というムーブメントも起きています。
■ ロシアが“エコ”であることの意味
もちろん、ロシアにはまだ多くの課題があります。環境保護政策の遅れ、工業地帯での汚染、森林の違法伐採など、クリアしなければならない問題は山積みです。
しかし、見方を変えれば──
- 世界最大級の森林保有国
- 再生エネのポテンシャルを持つ国土
- 自給自足的でシンプルなライフスタイル
- 自然との共生を重んじる伝統
こうした側面から考えると、ロシアは「意外とエコらしい」どころか、「潜在的に世界トップクラスのエコ国家」と呼べる可能性すらあるのです。
■ まとめ:「エコは都会だけの話じゃない」
日本では「エコ」と聞くと、再エネ設備や電気自動車、SDGsのような“先進国的なテクノロジー志向”が思い浮かびがちですが、ロシアに見るような「素朴で地に足のついたエコ」も存在しています。
冷蔵庫がない時代から受け継がれてきた保存食文化、週末に自然と過ごすという生き方、壊れたものを直して使う精神──それは環境配慮という言葉がなくても、自然にエコだったという証明でもあります。
ロシアを語るとき、政治やエネルギーの話だけでなく、こうした**知られざる「エコ大国」**としての視点を持ってみると、また違った魅力が見えてくるかもしれません。